結論からいうと、モバイルバッテリーは可燃ごみ・プラスチックごみへ混ぜず、「正常か、膨張・破損しているか」「リコール対象か」「メーカーと自治体のどちらが回収するか」を確認してから出します。不燃ごみなら全国一律に出せる、家電量販店ならどこでも引き取る、というものではありません。自治体や回収拠点ごとに条件が異なります。
この記事では、2026年7月時点の経済産業省、NITE、政府広報、消費者庁、JBRCの情報を基に、モバイルバッテリーの捨て方を状態別に整理します。
モバイルバッテリーの捨て方を30秒で確認
| 状態 | 最初の相談先 | 注意点 |
|---|---|---|
| 外装に異常がない | メーカーの回収案内、自治体、JBRC協力店・協力自治体 | JBRCは会員企業製などの条件があります。店頭では回収ボックスへ勝手に入れず、スタッフへ確認します。 |
| 膨張・変形・破損・水濡れ・液漏れがある | メーカーまたは自治体 | JBRCの通常回収対象外です。押す、穴を開ける、分解する行為は避けます。 |
| メーカー不明・JBRC非会員品 | 自治体 | 自治体のごみ分別案内で「リチウムイオン電池」「小型充電式電池」を確認します。 |
| リコール対象 | リコール実施事業者 | 通常の廃棄に回さず、すぐ使用を中止して事業者の回収・返金・交換手順に従います。 |
迷ったら、「ごみに混ぜず、充電せず、メーカー名と型番を控えて自治体へ相談」が基本です。
手順1:まず使用を止めて状態を確認する
次のどれかが見られる場合は、充電や使用を中止します。
- 本体やケースが膨らんでいる
- 落下や圧迫で割れ、へこみ、変形がある
- 異常に熱い、焦げ臭い、煙が出た
- 水にぬれた、液漏れがある
- ケーブルや端子の周辺が焦げている
NITEは、膨張したリチウムイオン電池の内部には可燃性ガスがたまることがあり、押して元へ戻そうとするなど強い力を加えると、内部ショートから異常発熱・発火につながり得ると注意喚起しています。異常品を自分で分解したり、穴を開けたりしないでください。
発煙・発火している、触れないほど高温になっているなど切迫した状態では、無理に持ち運ばず、安全を確保して119番へ連絡します。
手順2:捨てる前にリコール対象か確認する
回収へ持ち込む前に、本体のメーカー名・商品名・型番を確認します。リコール対象品は通常の廃棄ではなく、事業者の専用窓口へ申し込みます。
型番が読みにくいときは、本体の底面・側面、購入履歴、箱、取扱説明書を確認します。同じ商品名でも容量や型番により対象が分かれる場合があるため、見た目だけで判断しないことが大切です。
手順3:正常品はメーカー・自治体・JBRCの順に確認
メーカーの回収案内を確認する
経済産業省は、不要になった小型二次電池や対象製品について、製造業者・輸入販売事業者による自主回収への協力を案内しています。メーカー公式サイトで「回収」「リサイクル」「廃棄」を検索してください。
自治体の分別ルールを確認する
モバイルバッテリーの収集方法は全国一律ではありません。自治体のウェブサイトやごみ分別アプリで、次の語を確認します。
- モバイルバッテリー
- リチウムイオン電池
- 小型充電式電池
- 膨張した電池
「不燃ごみ」と思い込まず、必ず居住地の最新ルールを確認してください。経済産業省も、一般ごみに混ぜると収集後の火災につながるおそれがあるとして、自治体のごみマニュアル確認を求めています。
JBRC協力店・協力自治体を探す
外装に異常がない正常品で、JBRC会員企業製などの条件を満たす場合は、JBRCの協力店・協力自治体検索から回収先を探せます。
モバイルバッテリーは分解せず、本体のまま相談します。協力店では回収ボックスへ直接入れず、スタッフへ声をかけて受け入れ可否を確認してください。メーカー不明品やJBRC非会員品は、メーカーまたは自治体へ相談します。
膨張・破損したモバイルバッテリーはどこへ持っていく?
JBRCは、破損、膨張、変形、水濡れ、液漏れなどの異常がある電池を通常回収の対象外としています。この場合は、次の順で相談します。
- メーカーのサポート窓口
- 居住地の自治体の清掃・資源循環担当
- 自治体が案内する危険物・有害ごみの持込先
持込方法、絶縁の要否、保管容器などは受入先の指示を優先してください。自己判断で宅配便へ入れる、無人の回収ボックスへ置く、金属缶へ密閉するといった行動は避けます。
なぜ普通のごみに混ぜてはいけないのか
政府広報によると、リチウムイオン電池が原因とみられるごみ処理時の火災等は、2022年度の4,260件から2023年度は8,543件へ増加しました。原因品目ではモバイルバッテリーが最多とされています。
収集車での圧縮や処理施設の破砕工程で電池に強い力がかかると、内部ショートから発火するおそれがあります。自宅では問題なく使えていた製品でも、ごみ処理工程で事故原因になる可能性があります。
NITEも2026年7月15日の注意喚起で、リチウムイオン電池搭載製品は夏場に事故が増える傾向があり、メーカー回収や自治体の回収区分を確認して正しく捨てるよう案内しています。
PSEマークがあれば回収してもらえる?
PSEマークは、販売時に電気用品安全法の技術基準へ適合していることを示すための表示です。捨て方や回収可否を一律に決めるマークではありません。
回収時には、メーカー、JBRC会員企業か、電池の種類、膨張・破損の有無なども確認されます。PSEマークがあっても、膨張品や破損品がJBRCで受け入れられるとは限りません。
購入時の確認ポイントは、モバイルバッテリーの選び方|PSE表示・販売元・保証を比較で整理しています。
よくある質問
コンビニや家電量販店なら必ず回収できますか?
必ずではありません。JBRC協力店か、対象メーカー・状態を受け入れているかを確認します。来店前に検索し、店頭でスタッフへ声をかけてください。
不燃ごみなら出してもいいですか?
全国共通ではありません。自治体が明示している場合を除き、不燃ごみへ自己判断で混ぜないでください。
膨らんだ本体をテープで巻けば回収ボックスへ入れられますか?
入れられません。JBRCでは膨張・破損品は通常回収の対象外です。押しつぶしたり分解したりせず、メーカーまたは自治体へ相談します。
メーカーが分からない場合は?
自治体へ相談します。購入履歴や本体表示から販売事業者が分かる場合は、先にその事業者へ問い合わせても構いません。
まとめ:状態を見て、回収先へ確認してから出す
- 膨張・破損・発熱などがあれば使用と充電を止める
- メーカー名・型番を控え、リコール対象か確認する
- 正常品はメーカー、自治体、JBRC協力店を確認する
- 膨張・破損・水濡れ品は回収ボックスへ入れず、メーカーまたは自治体へ相談する
- 可燃ごみ・プラスチックごみなどへ混ぜない
事故の背景や夏場の注意点は、モバイルバッテリー事故と夏の発火を防ぐ確認ポイントもあわせて確認してください。
確認した公的情報
- 経済産業省:小型二次電池のリサイクル
- 政府広報オンライン:リチウムイオン電池、誤った捨て方で火災に!
- NITE:リチウムイオン電池搭載製品は3つのCで事故防止
- JBRC:排出方法(回収対象・対象外説明)
- 消費者庁:モバイルバッテリーのリコール情報
最終確認日:2026年7月17日。自治体・メーカー・回収拠点の条件は変更される場合があります。処分時は必ず最新の案内を確認してください。



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